中里一日記
2018年4月13日金曜日
「君子危うきに近寄らず」の由来
「インターネットには21世紀以降の知識しかない」とは本当で、「君子危うきに近寄らず」の由来もないので、ここに書いておく。
新釈漢文大系の『蒙求 下』(明治書院)772ページの編者注によれば、『前漢書』列伝四十一と『史記』袁盎伝に「聖主不乗危(聖主は危うきに乗らず)」とあるとのこと。
この句は蒙求の注にも引かれている。蒙求は、明治まではメジャーな漢文教材で、学僧のような知識階級のみならず市井の知識人にも浸透しており、誹風柳多留の川柳の題材にもよく使われている。
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